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【家をめぐる3つの物語】あらすじネタバレ感想|家に心を奪われた者達の物語

家をめぐる3つの物語画像引用:ネットフリックス

ネットフリックスで配信中のアメリカ映画【家をめぐる3つの物語】

あらすじ・ネタバレ・感想(考察含む)を書いています。

【家をめぐる3つの物語】は同じ家をめぐって繰り広げられる3つの物語を、異なる時代と登場人物で描くダークコメディです。

可愛らしい人形や動物たちが登場しますが、物語の内容はダークで大人向けに作られています。(子供に見せられないシーンがあるわけではありません)

3つの物語は監督がそれぞれ違うので、飽きずに楽しめます。

個人的には3話がお気に入り。2話は虫が苦手な方は注意です。

タイトル:家をめぐる3つの物語
製作国:アメリカ
放映時間:1時間37分
ジャンル:ダーク・コメディ
声優:ミア・ゴス/ジャーヴィス・コッカー/スーザン・ウォーコマ

1話:内側で聞こえて紡がれるウソ

1話:あらすじ・ネタバレ

9歳の女の子メイベルは、父と母と乳児の妹イゾベルの4人で貧しい暮らしをしています。

ある日、お金持ちで意地悪な親戚が家に来て、貧しいことで父をバカにします。

その夜、親戚にバカにされたことで怒った父は、酒に酔って出かけた森で謎の建築家に出会いました。

次の日、一家の家に建築家の秘書がやって来て「今の家を明け渡せば建築家が代わりの家を建てる」と提案します。

見返りもない美味しい話に困惑する母ですが、父は親戚を見返したいとばかりに契約書にサインをします。

完成した家は、一家には上等すぎるほど大きな家でした。

父は家に代々伝わる家具を荷車に乗せて持って来ましたが、家には建築家がデザインした家具がそなえつけられているということで、家具は地下にしまわれてしまいました。

 

両親は、新しい家をすぐに気に入りました。

父の大好きな暖炉も、母の大好きな裁縫が出来るミシンも整っていました。

両親は暖炉とミシンに夢中になり、メイベルやイゾベルの事を忘れてしまいます。

 

メイベルは、この家を不気味に感じていました。

家の中で工事をする妙な人の姿を見たメイベルは両親に話しますが、現状に満足している両親は話を聞きません。

 

かつてのメイベルの家は、新しい家から見下ろせる位置にありました。

メイビルは窓から昔の家を見て懐かしみ、父は取り壊される家を見て笑います。

 

ある日、建築家から両親に「理想の建築を完成すべく作った」という贈り物が届きました。

母にはカーテンを思わせる緑色のドレスと、父には椅子を思わせる緑色の服でした。

とても奇妙な衣装でしたが、両親は気に入りました。

メイベルはそんな両親を見て呆れ、 ますますこの家が嫌いになってしまいます。

 

メイベルとイゾベルは地下室にしまわれた前の家の家具を見つけ、懐かしみ、しばらくそこで遊びます。

しばらくして両親の元へ行こうとしますが、家中どこを探しても階段がありません。

 

一方、暖炉の火がつかないと、秘書に文句を言う父。

秘書が地下から父の愛用していた椅子を持ってくると、父はためらいなく燃やしてしまいます。

そして、メイベルの大事にしていたドールハウスまでも燃やしてしまった時、建築家が現れ不気味に笑いました。

 

迷路のようになった廊下で寝てしまったメイビルが目を覚ますと、両親の部屋がすぐ近くにありました。

メイベルが部屋に入っていくと、ドールハウスが燃えています。

名前を呼ばれ振り向いたメイベルは、椅子になった父の姿に驚きました。

「私の可愛い娘」と話しかける父と、カーテンの一部となってしまった母。

暖炉の火が絨毯に燃え移り、両親から逃げるように言われたメイベルとイゾベルは母が窓から垂らしたカーテンを伝って外へ逃げました。

1話:感想

おかしな家に取り憑かれてしまった両親。

家に夢中になりすぎて、娘には見えていた不思議なことが全く見えなくなってしまいました。

契約を交わす時から都合のいい部分しか見ようとしなかったので、見ないふりをしていたのかもしれません。

貧しいことを親戚に馬鹿にされた父親は、立派な家を手に入れたことで欲求が満たされるはずでした。

しかし新しい家でも不具合が生じ、父親の大好きな暖炉の調子がよくありません。

暖炉に火をつけることに夢中になった父親は、とうとう大事なものまで燃やしてしまいます。

貧しい家で父親はどんな気持ちで暖炉に火をつけていたのか、母親は誰の為に裁縫をしていたのかを、夫婦は大きな家を手に入れたことで忘れてしまいました。

娘メイベルにとっては貧しくても楽しかった前の家。

新しい家は大きくどこか寒々とし、9歳のメイベルが妹を抱え階段を上り下りしなければいけません。

食事も大きなテーブルに離れて座り、会話をすることもありません。

1話の登場人物は家族。

家族にとって家とは何なのかと、問いかけるような物語でもありました。

2話:敗北の真理にたどり着けない

2話:あらすじ・ネタバレ

長い年月が経ち、街の一角に落ち着いた家は、現在は売りに出されていました。

この家を高く売りたいネズミは、内覧会に向けて準備を進めていました。

コスト削減のために何から何まで1人でリノベーションを頑張るネズミは、家の中に虫がいることに気が付き、シーリング材を使って壁を塞ぎます。

そしてリノベーションも完成に近づいた頃、恋人に電話をして近況報告をしました。

恋人の電話を終えたネズミは、キッチンの棚の中に隠れていた大量の虫に気づき、殺虫剤をばらまき奮闘します。

そしてなんとか退治することができたネズミは大量の虫の死骸にかこまれて一夜を過ごしました。

 

内覧会当日、宅配食材を間違えて受け取ったネズミは、あわててカナッペとシャンパンを準備します。

内覧会には多くのゲストが訪れましたが、皆家を気に入るまでには至らず、家の中を汚しただけで帰っていきました。

ネズミが落ち込んでいると、奇妙な夫婦がこの家を気に入った様子を見せます。

しかしこの夫婦は家を買うのではなく、住み着いてしまい出ていこうとしません。

さらに再び虫が大量に発生し、ネズミを悩ませます。

焦ったネズミは恋人に電話をかけて相談しますが電話を切られてしまい、さらに虫がダンスをする幻覚まで見てしまいます。

 

追い詰められたネズミは、奇妙な夫婦に出ていくように詰め寄り、警察に通報しました。

するとすぐに2人組の警官がやってきました。

しかし警官は、奇妙な夫婦の事で来たのではありませんでした。

ネズミが電話をしていた相手が「何度も電話をしてきて迷惑している」と訴えたことを知らせる為に来たのでした。

 

警官が帰った後、夫婦の家族という奇妙な人たちが「以前ここに住んでいた」と言って大勢おしかけてきました。

ネズミは、殺虫材をまいて脅そうとしますが、逆に殺虫剤にやられて気を失ってしまいました。

病院で寝ていたネズミの元に奇妙な夫婦が現れ、彼を病院着のまま連れて帰ります。

家では夫婦の家族が歓迎パーティを開いて、ネズミの帰りを待っていました。

 

その後、家族たちはまるで虫のように壁をよじ登り、家をかじり続けます。

家はあっという間に廃墟と化しました。

ネズミはまるで本物のネズミになったかのようにオーブンから顔を出し、ごみを食べその後オーブンの中へ帰って行きました。

2話:感想

家を高く売る為に、家のいろんな欠点を隠して良いところだけを見せようと欲張るネズミ。

お客さんはそんな家の欠点を見抜き、逆に家を売る為に追い出した虫たちに気に入られてしまうという皮肉めいた物語でした。

内覧会での質問も、家についてではなく家具や断熱材の素材ばかりでしたね。

こんな素敵なリノベーションをしたネズミを、虫たちはほっておくはずもなく最終的には仲間に引き入れてしまいました。

擬人化したネズミが最後、人ではなく本物のネズミのようになってしまったのが面白かったです。

 

内覧会に来た赤ちゃん連れの夫婦の子供の名前が、イゾベルでした。

1話のイゾベルの生まれ変わりですかね?

何かを感じ取りずーっと泣いていたのでしょうか。

3話:もう一度耳を傾けて太陽を目指して

3話:あらすじ・ネタバレ

近未来、世界は洪水に見舞われ家だけがポツンと取り残されていました。

現在この家はアパートとなり、猫のローザが経営しています。

ローザは、床が抜けボロボロになったアパートを立て直そうと奮闘しています。

洪水のせいでみんな出て行ったアパートには、イライアスとジェンだけが住んでいました。

イライアスもジェンも、家賃をお金ではなく魚や石で払おうとするので、ローザが望むようなアパートの修復ができません。

ローザは家賃収入があれば、修復して素敵なアパートになると夢見ていました。

ある日、ジェンの恋人コスモスが船でやってきました。

家の外にテントを張って過ごそうとするコスモスに、ローザは場所代を請求します。

コスモスはお金のかわりに技術を提供すると言って、大工道具を見せました。

家の修理を修繕してもらおうと喜んだローザは、アパートの修繕計画をコスモスに話し、まずは、穴があいた2階の床を修繕して欲しいと頼みました。

その夜、コスモスの弾くギターに合わせて、ジェンとイライアスは楽しく踊っていました。

その頃、外では濃い霧が立ち込めていました。

 

早朝、ローザが金づちの音で目覚めると、コスモスが2階の床を剥ぎ取ってイライアスの脱出の為の船を作っていました。

イライアスは明日にでも床が浸水してしまう現状を訴え、ローザにも脱出するように言いますが、ローザはこれを受け入れることができません。

ローザは部屋で泣いた後、またアパートの壁紙を貼り始めました。

イライアスはそんなローザを見て、ため息をつき出航の準備をします。

ジェンたちに見送られて去って行ったイライアスを見たローザは、挨拶もなく去っていったイライアスに腹を立てて歩いていると、鉄の棒にぶつかります。

それはコスモスが、ローザがここを出て行くために作ったもので、「レバーを押せば君は解放される」と言いました。

ローザがイライアスの部屋に行くと、イライアスがローザに宛てて書いた手紙と、ローザの為に書いた絵が机に置いてありました。

イライアスが絵を描くことなんて知らなかったと話すローザに、ジェンが最後に2人きりでランチをしようと誘います。

ローザとジェンが食事をしていると、水はもう床の上まで浸水していました。

家にこだわり離れようとしないローザに、ジェンは「前に進むことを恐れるな」と言って扉を開け、霧の中に姿を消してしまいました。

1人ぼっちになったローザは、霧が立ち込める家の中ジェンを探しまわり、一緒に暮したイライアスとジェンがローザを置いて出ていってしまう幻覚を見ます。

そして家の中をさまよっていたローザは床下から落ち、気が付くとコスモスのテントの中にいました。

外へ出ると、船に乗ったジェンとコスモスが、一緒に来るようにと手を振っています。

ローザは2人に戻ってくるように言いましたが、2人は霧の中に消えてしまいました。

ローザは泣きながら「私も行きたい」と呟き、家に向かって「お願い。行かせて。」と願います。

泣きながら歩いたローザは、コスモスが作った鉄の棒にぶつかりました。

『レバー』だと気づいたローザが、棒を傾けると家が風力で動く船に変わりました。

そして土台が壊れ、家が海に向かって動き出します。

ジェンとコスモスのローザを励ます声が聞こえ、イライアスも戻ってきました。

そして、二そうの船と家は、大海原に漕ぎ出していきました。

3話:感想

このお話が一番好きでした。

誰が見ても逃げ出すべきという状況の中、家に囚われてしまい現実逃避をしてしまうローザ。

現実逃避を続けることで何も見えなくなってしまい、心配する友人の気持ちも分からずただただ無駄なことに心をすり減らしていきます。

そんなローザがやっと縛られていた家から解放されて前へ進みます。

みんなが洪水で去っていっても、ローザのそばに最後まで一緒にいたジェンとイライアスはやっと踏み出すことができたローザを応援します。

終末の世界が描かれてはいましたが、希望が感じられる物語でした。

【家をめぐる3つの物語】この家の不思議

1800年代(?)に謎の建築家によって建てられたこの家は、近未来で洪水がおこっても健在でした。

謎の建築家は何の目的で作ったのか、完成してからもどんどん中身を変えていきます。

なんだかウィンチェスター・ハウスを連想してしまいます。

火事になっても、虫に喰われても、洪水が来ても朽ちることがないこの家は、中身がボロボロになっても、外側は塗装された形跡もなく建設当時のままにきれいです。

そしていつの時代でもこの家に、家主たちは囚われてしまいます。

謎の建築家が念をかけたか、どの時代でも1話の時のようにどこかで見ていて、家に囚われている人たちを笑っているのかも…

にわのき
にわのき
地球がなくなってしまったとしても、家だけは朽ちることなく宇宙で浮いていそうですね
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